コンビニのPB商品はマーケティングを基礎に | 朋和産業まとめ

顧客のニーズに応えるための的確なマーケティングが必要

コンビニチェーン店の多くでは自社のブランド名を冠したプライベートブランド商品を提供し、どれも安くてお得だと好評です。

顧客のニーズに応える商品を自社で開発し、それまで培ってきた独自の流通網を生かして全国で販売しています。

その根幹を支えているのがマーケティングで、顧客のニーズを的確に捉えるために一役買っています。

会計を行うレジはPOSシステムと直結しており、いつ何がいくらで売れたのかを瞬時に集計し経理や在庫管理に役立てられます。

その際にコンビニのレジでは性別、だいたいの年齢を入力するボタンが設置されているケースもあり、顧客の属性を判定しています。

ただし、この方法では見た目による判断にしか過ぎないため、見た目以上に若い方や逆にお年を召した方だった場合は間違った判定が行われるため、曖昧で不完全なものでした。

もっとも、そのバラつきは踏まえた上で運用が行われていた時代があったのも確かです。

会員サービスでお得をGET

それらの曖昧さを解決するために登場したのが、会員サービスの存在です。

ユーザーは購入した金額に応じてポイントが付与されるのを条件に、本人が同意して申し込むことで個人情報のメタ情報をサービスに提供します。

これまでの個人情報保護法ではこれらの情報の取り扱いが曖昧でしたが、先日の法改正によりどの情報が個人情報の範疇に入るのか明確化されたほか、本人の同意が無ければ収集したり利用したりすることができないことも付け加えられています。

顧客は利用規約を確認した上で個人情報の収集方法や運用方法について同意し、それと引き換えに購入料金に応じてポイントが付与されたり割引クーポンが利用できるなどのサービスを享受できるという仕組みです。

もちろん個人情報の関連法令を遵守し名前や電話番号などは伏せた状態で、例えば男性サラリーマン40代、女性主婦30代などというメタ情報のみが抽出され、その属性を持つ人物がいつどのような商品を購入したのかを集計し、その結果どんな商品が売れるのかを的確に把握していきます。

これらの情報の取り扱いは法律を遵守するのはもちろんのこと、自主的な取り組みで顧客の個人情報を守るためにガイドラインを制定しているサービスならば安心して提出することができます。

つづいてプライベートブランドの企画やデザインが、いよいよ開始されます。

商品パッケージの包装を専門に行っている朋和産業も言及していますが、ブランドロゴやイメージカラーはもちろんのこと、中身が何であるかを伝える分かりやすい名称も重要です。

また、製造販売から全てを自社で行うものもあれば、他社が開発したものをプライベートブランドにパッケージするケースもあります。

全てを自社で一貫して行う場合はコストを低減できるのはもちろんのこと、他社が開発した場合には開発費を皆無とできるためこちらもコストを低減でき、優れた商品をリーズナブルな価格で顧客に提供することが可能となりました。

それらのプライベートブランドの品々は、自社が持つ流通網を利用して全国の店舗へと配送され、顧客が手にできるようになります。

プライベートブランドを戦略的に行う効果

コンビニでプライベートブランドを提供する大きなメリットは、24時間営業であることと日本全国の支店で同様のサービスが受けられるというところです。

一般的なスーパーであれば営業時間や定休日が定められており購入できる時間が限られていますが、一方のコンビニでは24時間オープンしており顧客の都合に合わせていつでも足を運べるため、プライベートブランドと触れるチャンスが圧倒的に多く有利です。

また、日本全国に支店を展開しており店内には同一の品揃えのプライベートブランドを用意することが可能で、もしもそれを気に入ってもらうことができれば自宅の最寄の店舗でも、あるいは出張や旅行、引越しをすることがあってもすぐ近くの店舗で全く同じ物を購入できる体性が整っているのも大きなアドバンテージとなります。

さらにこちらでもマーケティングは重要な役割を占め、ポイントシステムによる顧客情報の分析でもしも最寄の店舗だけではなくお出かけ先や引越し先でも同じプライベートブランドの商品を購入してもらえるならば、それだけ人気があることが分かり企画や開発の方向性が間違っていなかったことを確認することもできます。

これらのプライベートブランドに伴うマーケティングや顧客情報の分析によりニーズに応え、コンビニと顧客の距離をより縮め身近に感じてもらうために大いに役立ちます。

しかもそれがリーズナブルな価格であるにも関わらず食べて美味しい食品や飲料だったり、生活に便利な道具だった場合には、そのブランドに対する高感度もあがりプライベートブランドだけではなく他の物も購入してみたいという気持ちにさせ、リピーターや固定客として大きな売り上げを得られる可能性も秘めています。

現行の顧客の客単価を上げられるのはもちろんのこと、まだ固定客となっていない潜在的な顧客を掘り出せるなど、さまざまな可能性を持つ戦略です。

最終更新日 2025年5月12日

Author: toyosa